「サムネイルのテキストは上下中央に配置して」 私はこの指示を、過去に11回出しました。 それでもClaude Codeは、毎回テキストを上寄りに配置してきます。 最初は「AIが悪い」と思っていました。 でも原因は、AIではありませんでした。 私の「記憶の設計」が間違っていたんです。
Claude Codeには、指示やルールを保存できる場所が3つあります。 1つ目はCLAUDE.md。 これは毎回の会話で必ず読み込まれるファイルです。 いわば「社訓」のようなもの。全社員が毎朝読む掲示板です。 2つ目はSkills(スキル)。 特定の作業を実行するときだけ読み込まれる手順書です。 「サムネイルを作って」と頼んだときに初めて開かれます。 3つ目はMEMORY。 過去の会話で学んだことを記録するメモです。 「関連がありそうなとき」にだけ参照されます。 ここに落とし穴がありました。
MEMORYの仕組みを図にすると、こうなります。 私の「テキストを上下中央に」という指示は、MEMORYの詳細ファイルにだけ保存されていました。 つまり、Claude Codeが「この会話にはサムネイルのレイアウトルールが関連しそうだ」と判断しなければ、そもそも読まれません。 11回指摘しても守られなかった理由は、シンプルでした。 ルールが、読まれない場所に置いてあったんです。
解決策は、ルールを「必ず読まれる場所」に移すことです。 具体的には、こう整理しました。
「テキストは上下中央に配置する」
「人物をアイキャッチに使う」
これらはサムネイル作成時にだけ必要なルールです。
/thumbnail スキルのファイルに直接書きました。
スキル実行時には必ず読まれるので、もう漏れません。
「冒頭に全文無料の表記を入れる」
「見出しの上に区切り線を入れない」
これらは記事を書くときのルールです。
/writer スキルのファイルに書きました。
「提案は最良の1案だけ出す」 「検索は全件走査してから返す」 これらはどのスキルでも守るべきルールです。 毎回必ず読まれるCLAUDE.mdに書きました。
MEMORYには「行動ルール」を書かないことにしました。 代わりに「このルールの正本はどこにあるか」というポインターだけ残します。
- サムネイル設計ルール: 正本は skills/thumbnail/skill.md に全集約済み
- 記事ルール: 正本は skills/writer/skill.md に全集約済み
- 行動ルール: 正本は CLAUDE.md に全集約済み
こうすることで、MEMORYは「地図」になります。 ルールそのものは、確実に読まれる場所にあります。
これ、実は会社の業務マニュアルと同じです。 重要なルールを議事録にだけ書いて、マニュアルに反映しない。 新人が議事録を読まず、同じミスを繰り返す。 「なんで読まないんだ」と怒る前に、「読まれる場所に書いたか?」を確認すべきでした。 Claude Codeも同じです。 AIが指示を守らないとき、問題は指示の内容ではなく置き場所にあることが多い。
1. MEMORYに「行動ルール」を書いていないか確認する MEMORYの詳細ファイルに「〜すること」「〜しないこと」が書いてあったら要注意です。 そのルールは、読まれていない可能性があります。 2. ルールを「実行される場所」に移す
skill.md へCLAUDE.md へ