夜、Figmaを閉じたあとに、なんとなく「AI デザイナー 仕事なくなる」と検索してしまう。 もしそれが最近のあなたなら、その不安は甘えではありません。怖がる理由はちゃんとあります。 でも、怖がる相手を間違えると、努力の方向も間違えます。 この記事では、AI時代に新人デザイナーが何を捨てて、何を磨くべきかを整理します。 https://hirocreguild-50.peatix.com/
駆け出しのデザイナーほど、今は不安になりやすいです。 なぜか。 自分が今やっていることと、AIが得意になってきたことが近く見えるからです。たとえば、こんな作業です。
ここを曖昧なままにすると、努力がズレます。 AIが強いのは、作業です。 人が残るのは、判断です。 作業とは、何度も繰り返す工程です。 一定の型があり、速く終わるほど助かるものです。 たとえば、こういうものです。
ここでよくある反論があります。 「でも新人は、まず作業から覚えるものでは」 その通りです。ただ、今は、昔と同じ順番で全部を覚える必要はありません。作業を一度も理解せずに飛ばしていい、という意味ではありません。 でも、作業を全部手で抱え続ける必要はないのです。むしろ今からの人には、有利な点があります。古いやり方に固まっていないことです。 最初から、 「これは自分が判断する」 「これはAIに下ごしらえしてもらう」 という切り分けを前提に学べます。これはかなり大きいです。 なぜなら、キャリアの初期ほど、時間の使い方がそのまま癖になるからです。リサイズや整理ばかりに時間を使う人は、その仕事の速さは上がります。 でも、観察、言語化、選択に時間を使う人は、デザイナーとしての芯が育ちます。AIがある時代は、後者の差がもっと大きくなります。 ただし、ここで甘いことは言いません。 今からの人が有利なのは、AIを使えば勝てるからではありません。AIを雑に使うと、ただ手が速いだけの人になります。 たたき台は量産できる。でも、何を選ぶかが弱い。説明はできる。でも、なぜその表現が必要かは語れない。それでは長く残れません。 だから必要なのは、「AIを使えること」ではなく、「AIを使いながら判断を鍛えること」です。
では何を伸ばせばいいのか。 私は3つに絞ったほうがいいと思います。
良いデザインを見たときに、「なんか好き」で終わらせない力です。 なぜこの余白なのか。なぜこの配色なのか。なぜこの順番で目が動くのか。これを言葉にできる人は、伸びます。 AIで案が増えるほど、観察の浅い人は選べなくなります。逆に観察が深い人は、案が増えるほど強くなります。比較できるからです。
自分の意図や違和感を、人やAIに伝える力です。言語化が弱いと、AIを使っても毎回ブレます。 逆に言語化ができると、AIはかなり優秀な部下になります。 「もっと静かで、でも弱くない」 「高級感はほしいが、威圧感はいらない」 こうした曖昧な感覚を、少しずつ言葉にできる人は強いです。これは新人のうちから鍛える価値があります。
たくさん出た案から、目的に合うものを選ぶ力です。AI時代は、ゼロから作る力だけでは足りません。 出てきたものを見て、 「今回はこれを採用する」 「これは便利だが、目的からズレている」 「ここだけ直せば使える」 と判断する力が必要です。 選ぶ力は、センスだけでは育ちません。目的を理解し、比較し、違和感を言語化することで育ちます。だから結局、観察と言語化につながります。
ここが一番大事です。努力を増やす前に、努力の仕分けをしてください。 捨てたほうがいい努力があります。
ここも新人にとって重要です。 AI時代は、完成物だけ並べても差がつきにくくなります。 なぜその案にしたのか。最初は何に迷って、どう直したのか。目的に合わせて何を捨てたのか。 このプロセスの見せ方が大事になります。完成物は、AIでもそれっぽく作れます。でも、途中の判断まではコピペしにくいです。 だからポートフォリオでも、
もしこの記事を閉じたあとに何か1つやるなら、5分で十分です。 紙でもメモアプリでもいいので、普段やっている作業を3つ書いてください。 そして右に、「AIに任せる」 左に、「自分で磨く」 と書いて、振り分けてみてください。 たとえば、
ここまで読んで、あなたの中に2つの気持ちがあるはずです。 少し安心した気持ち。 でも、結局自分の仕事ではどこからAIを入れればいいのかは、まだ曖昧だという気持ち。それで普通です。この仕分けは、1人で考えると意外と難しいからです。 だから、2026年3月16日(月)20:00 に、ひろしまクリエイターズギルドでオンラインセミナーをやります。テーマは、「AIを、感性の味方にする。クリエイターのための美学を壊さないAI活用術」です。 https://hirocreguild-50.peatix.com/ 120分で、AIに任せることと、自分で持つべき判断を、デモ付きで具体化します。 参加費は1,500円です。 しかも、当日参加できなくても2週間のアーカイブがあります。 参加者には、
今からデザイナーを目指す意味は、あります。ただし、昔と同じ努力の仕方では苦しくなります。 全部を手で抱える人ではなく、何を自分の価値として残すかを決められる人が強くなります。AI時代に必要なのは、才能のある一部の人だけが持つ特別な力ではありません。