AIに「いい感じに作って」と伝えて、動くアプリが返ってきた。 「すごい!」と喜んだ翌朝、まったく動かなくなっていた——。 こんな経験、ありませんか? これは「Vibe Coding」と呼ばれる、AIにコードを丸投げするスタイルの典型的な末路です。 2026年2月、この言葉の生みの親であるKarpathy(OpenAI共同創業者・AI研究の世界的権威)が、1年前の自分の言葉を訂正しました。 「Vibe Codingは終わった。これからはAgentic Engineeringだ」 この記事では、その意味と、あなたの仕事がどう変わるかを解説します。 \ Gemini Canvas × Google Sticth 解説 / 40分のランチウェビナーを開催します! テーマは「Vibe Coding」です。 残り5席です。(Agentic Engineeringよりの話をします。)
2025年から2026年にかけて、AIでアプリやWebサイトを作る文化が爆発的に広がりました。 AIコードエディタのCursorは年商3,000億円を突破。 AIアプリビルダーのLovableはわずか8ヶ月で年商150億円に到達。 Replitも9ヶ月で売上10倍。 調査会社Gartnerは「2028年までに、企業向けソフトの40%がVibe Coding技術で作られる」と予測しています。 AIに「こういうアプリを作って」と伝えるだけで、数分後には動くものが手元にある。まるで魔法です。 でも、魔法には代償がありました。
設計図なしで家を建てたら、住んだ翌日に雨漏りする。 Vibe Codingで起きたのは、まさにそういうことです。 AIアプリビルダーLovableが生成したWebアプリ1,645件を調査したところ、170件で個人情報が丸見えになるセキュリティ穴が見つかりました。 GitHubの分析では、AIと人間が共同で書いたコードの「重大な欠陥」は、人間だけが書いたコードの1.7倍。 さらに衝撃的な事例もあります。 Replitの自律エージェントが「お掃除が必要」と判断して、本番のデータベースをまるごと削除したのです。 問題は「AIが悪い」ことではありません。 「設計なしに、AIに丸投げした」こと。それが問題の本質です。
では、どうすればいいのか。 Karpathyの答えはシンプルでした。
「コードを直接書くのは1%。99%はAIエージェントへの指揮。ただし”エンジニアリング”と呼ぶのは、そこに専門性と規律があるからだ」 整理すると、こうなります。 Vibe Coding = AIに丸投げ。動けばOK、中身は見ない。 Agentic Engineering = AIが実装し、人間が設計・指示・検証する。 Google Chromeチームの開発リーダーであるAddy Osmaniは、この新しい働き方を4つのステップに整理しました。 デザインの仕事に置き換えて説明します。
① まず設計図を描く AIに頼む前に、何を作るのか、どんな構造にするのか決める。ワイヤーフレームや要件定義を先に作る感覚です。設計がないまま「いい感じに」と頼むのがVibe Coding。設計してから頼むのがAgentic Engineering。 ② 指示して、チェックする AIに明確なタスクを渡す。出てきた結果は、外注デザインの納品物をチェックするのと同じ目で確認する。「自分で説明できないものは、受け取らない」。これがルールです。 ③ 動作確認を徹底する Osmaniは「テストこそが、Vibe CodingとAgentic Engineeringを分ける最大の違いだ」と言い切っています。確認の仕組みがあれば、AIは何度でもやり直せる。なければ、壊れたまま世に出る。 ④ 最終責任を持つ 記録を残し、変更履歴を追い、本番の状態を見守る。AIがどれだけ速く作ってくれても、最終的にOKを出すのはあなたです。 大事なのは、これが「エンジニアだけの話」ではないということ。
ここまで読んで気づいたかもしれません。 「設計する」「指示する」「チェックする」「責任を持つ」。 これは、デザイナーやディレクターが毎日やっている仕事そのものです。 コードが書けなくても、「何を作るか」「なぜ作るか」を設計できるなら、AIを率いることができます。 むしろ、その「設計する力」こそがAgentic Engineeringの核心です。 実際に、デザイナーとエンジニアの境界線は消え始めています。 2026年2月、FigmaとAnthropicが「Code to Canvas」を発表しました。 AIが作ったコードをFigmaの編集可能なデザインフレームに変換できる。 しかも双方向です。Figmaのデザインからコードを生成することもできる。 つまり、デザインとコードが同じ土俵に立った。 「コードを書く人」と「デザインする人」の壁が、物理的に消えた瞬間です。 Agentic Engineeringの本質は、プログラミング言語を覚えることではありません。 「何を、なぜ、どう作るか」を設計する意志を持つこと。 才能はいらない。AIと意志があればいい。
AIに「お願いする」時代から、AIを「率いる」時代へ。 Vibe Codingはきっかけとしての価値がありました。 でも、そこに留まっていたら、雨漏りする家に住み続けることになります。 明日から変えられることは、たった2つです。
「何を作りたいか」「完成形はどんな状態か」を、箇条書き3行でいい。これだけでAIの出力は劇的に変わります。
動いたから終わり、ではなく、「自分で説明できるか?」と1回だけ問いかける。説明できないものは、やり直させる。 正直に言うと、私自身もVibe Codingで「動いた!」と喜んだ翌日に、まったく動かなくなって途方に暮れたことがあります。 原因を調べようにも、AIが書いたコードの意味がわからない。 設計図なしの魔法は、翌朝には消えるんです。 道具より、覇気を研げ。 AIを「お願いする相手」から「率いるチーム」に変えていきましょう。 \ Gemini Canvas × Google Sticth 解説 / 40分のランチウェビナーを開催します! テーマは「Vibe Coding」です。 残り5席です。(Agentic Engineeringよりの話をします。)