「このタイトル、もっと良くならない?」 「構成、これで合ってる?」 「締めの文、弱くない?」 Claude Codeにコンテンツを作らせるたびに、毎回この確認をしていました。 タイトルを直し、構成を直し、CTAを直す。結局自分で全部判断している。AIに作業を任せているだけで、判断は任せていない。 ならば判断基準そのものを教えればいい。 「タイトルはこの8パターンから選べ」 「フックはこの6パターンだ」 「記事タイプごとに最適な構成はこれだ」 全部ファイルにして渡しました。 結果、私が「このテーマでnote記事を書いて」と言うだけで、タイトルのパターン選択、フックの設計、本文の構成、CTAの配置まで、全部を自律的に判断するようになりました。 この記事では、その仕組みの全体像と、実際に作ったファイルの中身を公開します。
Claude Codeは優秀です。文章を書かせれば書ける。構成を作らせれば作れる。 でも「どのパターンが最もエンゲージメントを取れるか」は知りません。 たとえばタイトル。「Claude Codeの便利な使い方」と「Claude Codeが途中でポンコツになるのは、あなたの指示が丁寧すぎるせい」では、後者のほうがクリック率が圧倒的に高い。 前者は説明。後者は「あるある共感→解決」というパターンです。 この違いを毎回口頭で説明するのは非効率です。パターンとして整理し、ファイルに書いて渡せば、Claude Codeが自分で選べるようになります。
作ったものはこの構成です。
prompt/
├── title/TITLE_FRAMEWORK.md ← タイトルの型
├── title/POWER_WORDS.md ← 行動を引き出す単語集
├── hook/HOOK_FRAMEWORK.md ← 冒頭の掴み方
├── cta/CTA_FRAMEWORK.md ← 行動喚起の型
├── article/ARTICLE_FRAMEWORK.md ← 記事の構成パターン
├── seminar/SEMINAR_FRAMEWORK.md ← セミナーの構成パターン
├── RECIPES.md ← 上記を組み合わせた完成レシピ
└── FEEDBACK_PROTOCOL.md ← 反応→フレームワーク更新ルール
考え方は料理と同じです。
まず世の中で確立されているタイトルの成功パターンを調査しました。BuzzSumoの1億記事分析、Outbrainの CTR研究、コピーライティングの古典(4U、PAS等)。 次に、自分のnote記事とX投稿のパフォーマンスデータを全部引っ張り出して、世の中のパターンと照合しました。 結果、8パターンに集約できました。 各パターンにテンプレートと代表作を添えてファイルに書きます。Claude Codeはこのファイルを読むだけで「今回のテーマなら逆張り型が最適」と自分で判断できるようになります。 同時に、タイトルに使う単語も12カテゴリに分類しました。
タイトルと同じアプローチで、残り3層も作りました。 フック(冒頭の掴み): 6パターン
フレームワークが6ファイル揃った時点で、1つの問題に気づきました。 毎回6ファイルを横断して「タイトルはこのパターン、フックはこれ、構成はこれ、CTAはこれ」と組み合わせを考えるのは面倒です。 そこで「レシピブック」を作りました。 コンテンツタイプごとに、最適な組み合わせを1枚にまとめたものです。 たとえば「X投稿:逆張り型」のレシピはこうなります。
タイトル: 常識否定型 + 否定ワード(「やめた」「不要」)
フック: 逆説オープニング(結論だけ先に出す)
構成: ABT圧縮(常識 → 逆の事実 → 代替案)
CTA: 本文内に代替案を含める
全部で15レシピです。
ここまでで「フレームワーク→レシピ→制作」の流れはできました。 でも、これだけだとフレームワークが固定されたまま古くなります。 コンテンツを出したら反応が返ってくる。その反応でフレームワーク自体を更新する仕組みが必要です。 組織学習理論では「ダブルループ学習」と呼びます。 シングルループ: 結果が悪い → コンテンツを修正する ダブルループ: 結果が悪い → フレームワーク自体を修正する ほとんどの発信者はシングルループで止まっています。「この記事はスキが少なかった→次は違うネタにしよう」。でもそれだと毎回ゼロから判断し直すことになる。 フレームワーク自体を更新すれば、以降の全アウトプットの品質が底上げされます。 具体的にはこう設計しました。 不調時の4段階切り分け
ファイルが全部揃ったら、Claude Codeの設定ファイルに1行追加するだけです。
私の場合は brain/CLAUDE.md(Claude Codeがプロジェクト開始時に読むファイル)に以下を書きました。
コンテンツ制作時は prompt/ 配下のフレームワークを参照する:
- タイトル・見出し・コピー生成 → prompt/title/
- 冒頭の掴み・導入文 → prompt/hook/
- 行動喚起・締め → prompt/cta/
- 記事の構成設計 → prompt/article/
- セミナー・研修の構成設計 → prompt/seminar/
- コンテンツタイプ別の最適組み合わせ → prompt/RECIPES.md
- 反応データ→フレームワーク更新 → prompt/FEEDBACK_PROTOCOL.md
これでClaude Codeは、コンテンツ制作のタスクが来た瞬間にフレームワークを読み込みます。 「このテーマでnote記事を書いて」と伝えるだけで——
今日、このフレームワーク体系を組み込んだ状態でai-newsスキルを実行しました。 ニュースを収集してランキングを出すところまでは従来と同じです。 違ったのはその後です。各ニュースに対して「どのレシピで、どのチャネルに、どんなタイトルで出すか」まで自動で提案が出てきました。 レシピ名、タイトル案、角度がセットで出る。私がやるのは「これで進めて」と言うだけです。
今回やったことは、突き詰めると1つです。 自分の中にある「暗黙の判断基準」を全部ファイルに書き出して、Claude Codeに読ませた。 タイトルの付け方、冒頭の書き方、構成の選び方、CTAの置き方。どれも「なんとなくこうしている」を「なぜそうするのか」まで言語化してファイルにした。 ファイルにすると3つのことが起きます。 1つ目は、Claude Codeが自律的に判断できるようになること。毎回指示しなくていい。 2つ目は、フィードバックループが回ること。反応データでファイルを更新すれば、次回以降の全アウトプットの品質が上がる。 3つ目は、自分の判断基準が鮮明になること。ファイルに書く過程で「なんとなく」が消える。 まずは1つだけでいい。タイトルの判断基準を3パターン書き出して、Claude Codeに読ませてみてください。 「このテーマでnote記事のタイトルを考えて」と伝えた時の出力が、明らかに変わるはずです。